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kaneda*mokko

2007.10.31 納品、その後に


先日、懇意にして頂いている店装屋さんから、急ぎの仕事があるから手伝えないか
ということで、何台かお手伝い。今回は、私たちは製作するだけで、取り付けは別の部隊がするそうです。
ちなみに、店装とは店舗の什器(家具)を専門に作るところです。
物件は有楽町・阪急にできるKOSEのエステサロン。直営店だそうです。
製作するのは、各ルームに置くサイドワゴン5台とVIPルームの吊戸棚、トールキャビネット、サービスヤードの建具。
時間が少なく厳しそうでしたが、指定された納期までにはなんとかなりそうです。
ところが!打ち合わせに行ってみると、?な図面やら寸法を決めてくれないやらで
2日・計5時間も打ち合わせに取られてしまい、段取りする時間がどんどん削られていきます。
それでもなんとか仕上げて、ようやく納めたものの一部が上の写真です。
暗くて分かりにくいですが、革張り調のメラミンを全面に貼ってあります。
真ん中の穴が開いているところから、ティツシュが取り出せるようになっていました。
(これはティッシュの置き場が決まって、便利そう)
他の什器も翌日届けて無事なんとか終わった、と思った。
が!
施工担当から、図面で指定していた抽斗金物と違うだとか、全部引き出せないとだめだとかで
作り替えを伝えられたそうです。
変更箇所は監督とも確認しながら変えたのに、デザインサイドに伝えていないのか?
結局店装屋さんの方で対応するそうですけど、こういうのが一番がっかりします。
建築の現場で一番多いのが、言った言わない。
寸法や仕様を決めるべき人(デザイナーや元請の監督)が決めない・分からない、で決まらない。
全部お任せします!の一言で済ます人。(で、クレームがくればうちの責任)
何かの本で読んだのですが
「建築家の仕事とは結局、寸法を決め、そしてその寸法に責任を持つ。」
と巨匠・村野藤吾先生がおっしゃってました。
まさにその通りだなぁと最近つくづく思います。
建築は使い勝手はもちろん、意匠性、設備や構造の取り合いなど、決めることは山のようにあります。
それらを全てまとめて寸法を決めるのが建築家、又は現場監督なのです。
うちが直接受ける仕事は、私がデザインし、寸法を決めて、製作を指示します。
つまり、私が責任を持たないといけません。
この寸法で大丈夫か?不安になることもあります。そんな時は事例を調べたり、試しに作って検証したり
メーカーに確認・・・と確信できるように可能性をツブしていくのです。
それだけ寸法は大切なのです。・・・・・・・タイトルと内容が変わっちゃいましたね。

>ochi

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