2007.12.13 ナラの家具 3題
家具の納品が立て続きに続きます。
今回は、新築マンションに入居されるFさんのための家具。
オーダーは、PCデスク、ダイニングテーブル(実は仕掛けがあります)、TVボードの3台。
先に購入された椅子とローテーブルに合わせたい!とのこと。
椅子がナラの無垢材でしたので、こちらの樹種に合わせることにしました。
PCデスクは、巾が150cmあるので、椅子2脚入ります。(ご希望でしたので。)
ダイニングテーブルは、普段はもちろん食卓として利用。
これを天板だけひっくり返すと・・・・・
雀卓に早変り。
天板は、突板・ベタ芯(中が詰まっている)構造。
パイをジャラジャラするのには、叩いてぽんぽん音がしたら雰囲気でないですからね。
やはり「コツコツ!」とした音で楽しみたいです。
(でもあまり賑やかにパイを混ぜるとご近所から怒られるかも。Fさん、静かに混ぜてくださいね。)
縁はパイを並べる時に引っかかるよう、3mm立ち上げています。
(ここ7年くらい麻雀してないなぁ・・・、なかなかメンツも集まりにくくなってますから。)
最後はTVボード。
コレクションの骨董を綺麗にディスプレイするために、お持ちのコレクションの寸法から
割り出したサイズを指定して頂きました。
天板には大型の薄型テレビが載るので(薄いといってもかなりの重さがあります)
こちらもベタ芯構造で製作。
この家具で悩んだのが、脚の形状。
扉のないオープンでシンプルなかたちなので、脚を斜めに削ごうか(テーパーをとる)
と思ったのですが、高さが充分にとれず、猫脚のように「ヒュッ」とした感じになりません。
今回は素直にサイコロのような「コロッ」としたかたちにしました。
「ぼてっ」とした感じにはしたくないので、脚の寸法には気を使いました。
どうでしょうか。
今回の仕上げはすべてオイル仕上げとして、木地のあじわいを引き出すように
仕上げています。
全体的にシンプルなかたちなので、今回は部材同士の取り合う部分の見せ方に
気を配りました。
一般的に板同士はチリ(天板より側板を面取分引っ込める)をとって突きつけですが
今回はV型の目地をとってから突きつけました。
チリで逃げを取らず、面一(部材の木口が平らに揃う事)としてます。
ほんとにわずかなことなので、写真で見るとわかりにくいですね・・・。
椅子をいろいろ動かして、「ほら、ぴったり!」と喜んで頂けて何よりでした。
Fさん、ありがとうございました!
>ochi
+Kaneda*mokko HP+